クラウドファンディングのデメリットは?個人の成功例やトラブル事例から、投資されやすくなる方法を紹介

クラウドファンディングに挑戦したいけれど、
  • クラウドファンディングにデメリットはあるの?
  • クラウドファンディングで失敗するのが怖い
  • クラウドファンディングで損したくない

そんな不安を抱えている人も多いことでしょう。クラウドファンディングは失敗事例も多く、事業が成功できなかったり、投資効果が得られなかったりするケースもあります。

せっかくの挑戦を無駄にしたくはないですよね。

そこで今回は、クラウドファンディングのデメリットの解説と、個人の成功例やトラブル事例から、投資されやすくなる方法もご紹介。

この記事を読めば、クラウドファンディングで成功するためのコツが掴めます。

目次

クラウドファンディングの種類によって違う特色

クラウドファンディングには、種類によって特色があります。

主な種類は以下の2つです。
  • 投資型
  • 非投資型

投資型と非投資型の違いは、リターンがお金であるかどうかです。

投資型のリターンはお金です。投資した額に応じたリターンとして、お金が増えることが期待できます。

投資型には、『株式型』、『貸付型』、『ファンド型』があり、いずれも金銭的なリターンを期待するタイプのクラウドファンディングです。

一方、非投資型のリターンは商品やサービス、社会への貢献感などです。投資をすることによって、お金以外の見返りを期待するものです。

非投資型には、『寄付型』、『購入型』があります。いずれも、金銭以外のリターンを期待するクラウドファンディングです。

クラウドファンディングで支援される側のデメリット

クラウドファンディングでは、資金調達を行う支援される側の立場があります。クラウドファンディングなら、銀行の融資に頼ったり出資者を自力だけで募ったりすることなく、資金調達できるというのがメリット。

一方、クラウドファンディングで支援される場合、デメリットも想定しておく必要もあります。

クラウドファンディングで支援される側の主なデメリットは以下の3つです。
  • 寄付型だと乞食行為だと疑われる可能性がある
  • 途中で断念できない
  • 資金が中途半端でも強行しなければいけない場合がある

それぞれを解説します。

寄付型だと乞食行為だと疑われる可能性がある

クラウドファンディングには寄付型の資金調達方法があります。寄付型であれば、基本的にリターンをする必要がなく、集まった資金をそのまま活用できるというのがメリット。

その代わり、それ相応の大義名分やしっかりした使途がない場合、いわゆる『乞食行為』として疑われてしまうケースも。

『乞食行為』とは、資金を集めるだけ集めて「ねこばば」してしまうことを言います。また、「ねこばば」する気持ちなど一切なかったとしても、結果的に「ねこばば」と解釈されることも。

例えば「恵まれない子どもたちが多い国に行き、子どもたちの夢を応援したい」という想いで資金調達しても、その使い道のほとんどが交通費と現地での滞在費にあてる予定でした。そのため『単に旅行に行きたいだけの乞食行為では?』と疑われるケースも実際にありました。

途中で断念できない

クラウドファンディングで資金調達を開始した場合、よほどの理由が無い限り途中で断念することはできません。

なぜなら、資金が集まっている以上、その資金を有効に活用することが支援される側に求められるからです。

クラウドファンディングしようと思っていた事業に対する熱が冷めてしまったり想定の甘さで事業継続が難しかったりする場合でも、お金を集めてしまった以上は最後までやり抜く必要があります。

※運営側と話し合って許可が降りれば途中断念することも可能。

資金が中途半端でも強行しなければいけない場合がある

クラウドファンディングでは、資金調達の状況が中途半端な状態であっても、事業を強行しなければいけない場合もあります。

資金を集めたにも関わらず事業を断念することになれば、お金の問題だけではなく、自分自身の信頼性や人間性も問われる問題になるからです。

クラウドファンディングの資金調達には2つの種類があります。
  • 「All -or-nothing」方式
  • 「All-in」方式

「All -or-nothing」方式では、目標金額に達すれば資金調達に成功できます。逆に目標金額に満たない場合は、1円も調達できません。つまり、資金が集まらなかったことを理由に事業を断念することも可能。

一方、「All-in」方式では、目標金額に満たない場合でも集まった分のお金を調達することができます。つまり、事業継続に必要なお金が足りなくても事業を強行しなければならなくなるということです。

他の手段で資金調達したり、さらにクラウドファンディングを募ったりすることもできますが、「All-in」方式で出資者のお金を集めてしまった以上は途中で断念することは難しいのです。

資金が集まらなかった場合のリスクを考えると、「All -or-nothing」方式を利用する方が無難です。

クラウドファンディングで支援する側のデメリット

クラウドファンディングでは、資金調達を支援する側の立場もあります。クラウドファンディングなら、少額のお金でも気に入った事業に投資や寄付をすることができ、さまざまなリターンを得ることが可能。

一方、自分のお金を支払うことになるため、デメリットも理解しておく必要があります。

クラウドファンディングで支援する側の主なデメリットは以下の3つです。
  • 資金を持ち逃げされる可能性がある
  • リターンをもらう前に支援したプロジェクトがなくなる可能性がある
  • 専門知識がないと不備があっても気付かない

それぞれを解説します。

資金を持ち逃げされる可能性がある

クラウドファンディングは不特定多数の方が、気に入った事業に投資や寄付を行います。クラウドファンディングの運営側では、事前に案件の審査を行っていますが、悪質な事業者がいた場合に資金を持ち逃げされる可能性も。

資金を持ち逃げされた場合、クラウドファンディングの運営側が一部を補償してくれる場合もありますが、全額が返ってくることは難しいです。

資金を持ち逃げされる可能性があるというリスクについては、事前にしっかりと知っておく必要があります。

リターンをもらう前に支援したプロジェクトがなくなる可能性がある

クラウドファンディングは事業に対して投資や寄付を行いますが、その事業がうまくいかないケースもあります。

クラウドファンディングで事業が成功する確率は平均して30%と言われており、およそ70%は途中で断念したり事業化に失敗したりするということです。

途中で断念したり、事業化に失敗した場合は、当然ながらリターンを受け取ることはできません。成功できるプロジェクトを見極めて資金を投じることが大切です。

専門知識がないと不備があっても気付かない

クラウドファンディングの案件の中には、高度な専門知識を必要とするものもあります。そもそも法律によって実現することが難しいものや規制によって実現できないものがあったとしても、専門知識がないために支援する側もされる側も気付かないことも。

専門性の高い分野に関するプロジェクトについては、知識不足によるトラブルに注意しましょう。

クラウドファンディングで実際にあったトラブルの事例

ここでは、クラウドファンディングで実際にあったトラブルの事例を紹介いたします。

実際にあったトラブルの事例を知ることで、クラウドファンディングをより有効に活用でき、失敗するリスクを下げられるでしょう。

今回ご紹介する事例は以下の3つです。
  • 事例1.資金を持ち逃げされてしまう(支援側)
  • 事例2.乞食行為だと疑われて炎上してしまう(被支援側)
  • 事例3.クラウドファンディング自体の知識不足によってトラブルが起きる(両者)

それぞれを解説します。

事例1.資金を持ち逃げされてしまう(支援側)

クラウドファンディングは世界中で利用されているサービスです。ここでは、イギリスで実際に合った事例をご紹介します。

がん患者であることを偽り、治療費の寄付を呼び掛け、集まった寄付のほとんどをギャンブルや贅沢品に散在するという事例がありました。

集まった金額は、約4万5000ポンド(約620万円)。病院のベッドに横たわり、がんに苦しむ姿を写真で投稿して、同情や寄付を集めていました。

しかし、そのお金の使い道はサッカーリーグの観戦チケットや海外旅行、高級レストランでの食事、ギャンブルであったそうです。

https://www.excite.co.jp/news/article/Techinsight_20201112_732347/

事例2.乞食行為だと疑われて炎上してしまう(被支援側)

良かれと思って資金を募ったものの、乞食行為だと疑われて炎上してしまうケースもあります。

「スラム街の子供たちに夢を与えたい」という大学生のプロジェクトでは、その内容が問題となり炎上する騒ぎになりました。

資金の使い道が旅費にあてられる計画となっていて、スラム街の子供たちに夢を与えるために資金を使う計画になっていなかったからです。

そもそもスラム街に行く動機自体も、自分たちの就職活動のためであったこともあり、単なる旅費集めではないかという意見が殺到しました。

興味本位でスラム街を見に行くだけなら、自分たちでアルバイトをして稼ぐべきだという意見が多かったようです。

https://news.nicovideo.jp/watch/nw3642905

事例3.クラウドファンディング自体の知識不足によってトラブルが起きる(両者)

最後に紹介するのは、クラウドファンディング自体の知識不足が原因でトラブルになった事例です。

マスク不足が騒がれていた中で、『絹』を使った高級マスクを生産するというプロジェクトが盛り上がりました。集まった資金は5,400万円以上。

しかし、リターンとして送られたマスクには『絹』は使われていませんでした。クラウドファンディングのサイトに掲載された情報からは『絹』の文字が削除されていたそうです。

途中でマスクの素材が変更された理由は、『素材の表記を間違えていたから』というもの。

このプロジェクトを支援した人の理由としては、『運営会社の審査があったから』。

このようにお互いに主張があり、すれ違ってしまったケースもあります。最終的に投資をするのは自己責任なので、クラウドファンディング自体の仕組みもしっかり理解しておくべきではないでしょうか。

https://www.nhk.or.jp/gendai/articles/4519/index.html

クラウドファンディングでトラブルに巻き込まれないようにすること

クラウドファンディングはお金が絡むもの。トラブルに発展すると大切なお金が無駄になったり、戻ってこなかったりする可能性があります。

クラウドファンディングでトラブルに巻き込まれないためには、以下の3つに注意することが大切です。

クラウドファンディングでトラブルに巻き込まれないために
  • プラットフォームを厳選する
  • プロジェクトだけではなく投資形態も確認する
  • リターンや集めた資金の動きを透明化する

それぞれを解説します。

プラットフォームを厳選する

クラウドファンディングにはさまざまなプラットフォームがあります。運営母体がしっかりとしていて、規模の大きいプラットフォームは審査をしっかりしているので安心です。

クラウドファンディングでトラブルに巻き込まれないためには、プラットフォームを厳選しましょう。ここでは人気の高いプラットフォームをご紹介します。

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サービス名URL特徴
CAMPFIREhttps://camp-fire.jp/国内最大のクラウドファンディングサイトです。大手の安心と補償を重視したい人におすすめです。
Readyforhttps://readyfor.jp/頑張っている人や困っている人を応援できるクラウドファンディングサイトです。社会的意義のある活動に資金を使いたい人におすすめです。
Makuakehttps://www.makuake.com/応援購入することで、新しい商品やサービス作りを応援するクラウドファンディングサイトです。新しいものを一緒に盛り上げていきたい人におすすめです。
GREEN FUNDINGhttps://greenfunding.jp/ガジェットやエンターテイメントに特化したクラウドファンディングサイトです。斬新なアイディアに関心のある方におすすめです。
Kibidangohttps://kibidango.com/新しいモノづくりやサービス作りに特化したクラウドファンディングサイトです。新たな価値の創造に関心のある方におすすめです。
MotionGalleryhttps://motion-gallery.net/音楽や映像、アートに特化したクラウドファンディングサービスです。クリエイティブな産業に関心のある方におすすめです。
FUNDINNOhttps://fundinno.com/ベンチャー企業への投資を通じて株主として応援ができるクラウドファンディングサービスです。IPOを目指すベンチャー企業や非上場企業への投資に関心のある方におすすめです。
ENjiNEhttps://www.en-jine.com/購入型に特化したクラウドファンディングサービスです。斬新な商品の開発、ベンチャー企業の資金調達などに関心のある方におすすめです。
GoodMorninghttps://camp-fire.jp/goodmorning社会問題と向き合う人のクラウドファンディングです。より良い社会づくりに関心のある方におすすめです。

プロジェクトだけではなく投資形態も確認する

クラウドファンディングでトラブルに巻き込まれないためには、プロジェクトの内容だけでなく、その投資形態もしっかりと確認することが大切です。

寄付型なのか投資型なのかはもちろん、「All -or-nothing」型なのか「All-in」型なのかも確認しておきましょう。

寄付型の場合は、基本的に見返りは求めない形となります。投資型のリターンは金銭です。

「All -or-nothing」型は目標金額に到達しなければ出資した額が戻ってきます。「All-in」型なら目標金額に到達しなくても出資することが可能。

これらの違いや特徴をしっかりと理解しておきましょう。

リターンや集めた資金の動きを透明化する

クラウドファンディングで資金調達をする場合は、リターンや集めた資金の動きを透明化することが大切です。

支援する側は、メリットであるリターンが不明確だったり、自分の支援した資金がどのように使われるかわからないと不安な気持ちになってしまいます。

一時的な資金調達よりも、長く支援してくれる理解者の協力と応援を得ることがクラウドファンディングではもっとも大切。

支援者が不安にならないような透明性のある活動をしていきましょう。

クラウドファンディングを成功に近付けるために被支援者がすること

クラウドファンディングで資金調達に成功するために大切なことをまとめましたので、クラウドファンディングに挑戦したい方は、ぜひ参考にしてください。

クラウドファンディングを成功に近付けるために、被支援者がするべきことは主に以下の3つです。

クラウドファンディングを成功に近付けるために
  • 目標や目的を明確にする
  • リターンの内容を明確かつ他と差別化する
  • 集まった資金の運用方法を充実させる

それぞれを解説します。

目標や目的を明確にする

資金調達をしたいプロジェクトのゴールが何であるのか、目標や目的を明確することで、支援者側も興味を持ちやすくなり支援がしやすくなります。

逆に、目標や目的が不明瞭で、ふわふわした内容のプロジェクトには支援者側は資金を出すべきかどうかを判断できません。

プロジェクトのゴールは、資金調達のみならず、そのプロジェクトを成功させるためにも重要なこと。目標や目的を明確にして、たくさんの支援者からの理解が得られるようにしていきましょう。

リターンの内容を明確かつ他と差別化する

クラウドファンディングで成功するためには、リターンの内容を明確して、他のプロジェクトとの差別化をすることも大切です。

面白いリターン、もしくはリターンが明確に記載されているプロジェクトは、投資する側の興味を引きやすいです。支援者はリターンの大きさや内容にメリットを感じます。

支援者が思わず注目してしまうユニークで差別化されたリターンを考えてみましょう。例えば、割引率の大きさをアピールしたり、商品やサービスをセットにしてお得感を演出したりすると効果的です。

集まった資金の運用方法を充実させる

クラウドファンディングを成功させるためには、集まった資金の運用方法を充実させることも大切です。

支援者としては、自分の資金がどのように使われるかがはっきり記載されていないと不安になってしまいます。支援者が投資したお金が、どんなことにどのくらい使われるのか、それがどのようにしてプロジェクトに活かさせるのかを細かく書いておきましょう。

支援者にとっては、運用方法の説明が細かいほど安心して資金を出すことができます。

支援する側の気持ちになって、資金の運用方法を細かく公開していきましょう。

まとめ クラウドファンディングのデメリットについて

本記事ではクラウドファンディングのデメリットについて解説しました。

クラウドファンディングの主なデメリットは、
  • 資金を持ち逃げされる可能性がある
  • リターンをもらう前に支援したプロジェクトがなくなる可能性がある
  • 専門知識がないと不備があっても気付かない
  • 寄付型だと乞食行為だと疑われる可能性がある
  • 途中で断念できない

といったことがありました。

クラウドファンディングはデメリットも多く、知らなければいけないルールがたくさんあります。この記事で紹介したプラットフォームを利用することで、そのデメリットを打ち消すことも可能。

これからクラウドファンディングを始めようとしている人も、始めている人も一度自分の行動やクラウドファンディング自体について考えてみてはいかがでしょうか?

以上、クラウドファンディングのデメリットの解説でした。

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