ロボアドバイザー5つのデメリット/失敗しない選び方と注意点も解説!

コロナで投資に興味を持つ方が増えた昨今、ロボアドバイザーに注目が集まっています。

ロボアドバイザー投資は「簡単」に「誰でも」投資をスタートできる優れもので、貯金している額の一部をロボットアドバイザーに任せてしまおうという人が急増中です。

ただ「ロボットに投資をしてもらって大丈夫なの?」「簡単に誰でもは怪しい。デメリットはないの?」などの不安もつきもの。

もちろんデメリットもあり、メリットもあります。この記事ではロボアドバイザー投資のデメリットを中心にお伝えしていきます!

目次

ロボアドバイザーとは

ロボアドバイザーとは、利用者の許容リスクや希望するリターンを考慮した最適な資産配分を提案、もしくは資産運用するサービスです。

特に20代〜30代の若年層を中心に利用者数が増え続けており、なかでも国内最大手のロボアドバイザーサービス「WealthNavi」(ウェルスナビ)の預かり資産総額は5,500億円を突破しています。

使い勝手も良く手軽に投資ができるロボアドバイザーですが、投資までおまかせするタイプと助言のみ行うタイプがあります。

ロボアドバイザーの種類

ロボアドバイザーには「投資一任型」「投資助言型」の2種類があります。

質問を元に最適な資産配分を提案するまでは同じですが、その後が大きく異なります。

投資一任型

利用者の回答を踏まえて、最適な金融商品の選択から実際の投資まで行ってくれるのが投資一任型です。

資産運用をロボアドバイザーが全て担ってくれる反面、手数料は高めに設定されているのが特徴。経費の支出も踏まえて利用を検討しましょう。

投資助言型

最適な資産運用をアドバイスするだけのサービスが投資助言型です。

年齢・金融資産など各種質問に回答すると、回答結果を分析して最適な資産運用やポートフォリオを作成するのが特徴。実際に投資するかは利用者の判断に委ねられます。

投資信託との違い

ロボアドバイザーと投資信託の違いを「商品選択・リバランス」「リスク」「手数料」で比較してみました。

ロボアドバイザー投資信託
商品選択・リバランスおまかせ自分で行う
リスクロボアドバイザーがリスクの範囲内で商品を選ぶリスクの範囲内で自分が商品を選ぶ
手数料およそ1%0.1%以下もある

特に商品選択やリバランスの点で大きな違いがあります。ロボアドバイザーではおまかせできますが、投資信託は自分で管理する必要があります。

  • ロボアドバイザーは投資初心者向け
  • 投資信託は自分で運用したい方向け

利便性で考えるとロボアドバイザーに軍配が上がる気もしますが、実はロボアドバイザーにはいくつかデメリットも存在します。

ロボアドバイザー5つのデメリット

ロボアドバイザーには5つのデメリットがあります。

  • 自分で投資する商品を比べて手数料が高い
  • NISAを利用できないロボアドバイザーがある
  • 短期的に資産が増えるものではない
  • ロボアドバイザーでも元本割れする可能性がある
  • 投資一任型だと投資経験が身に付かない

コストが割高

ロボアドバイザーの代表的なデメリットは、一般的な投資信託などに比べて手数料が割高なことです。

近年のネット証券では手数料なし、もしくは割安が主流ですが、ロボアドバイザーに資産を預けていると常時1%前後の手数料が引かれてしまいます。

ただし、手数料の安い投資商品は自分で管理する必要があります。投資を勉強する時間がない方にとっては必要なコストといえるでしょう。

一部ロボアドバイザーはNISAが利用できない

ロボアドバイザーはNISAに対応していないケースが多く、長期運用したい方にとっては大きなデメリットです。

参考までに、2022年3月時点でNISAに対応している投資一任型ロボアドバイザーをまとめてみました。

【投資一任型】

最低投資額手数料(年率)
らくらく投資(楽天証券)100円0.4915%
おまかせNISA(WealthNavi)100,000円1.1%

※各社HPより筆者作成

このうち一般NISA・つみたてNISAに対応しているのはらくらく投資のみです。NISA対応のロボアドバイザーは選択肢が狭いと覚えておきましょう。

なお、他社でNISAを開設している場合は金融機関変更手続きが必要になります。

短期的な成果は見込めない

ロボアドバイザーは、短期的な成果を出すために開発されたシステムではありません。

なぜなら、ロボアドバイザーはリスク分散・長期運用を念頭に置いて資産形成を提案するサービスであるためです。

よって、短期で利益を狙いたい方や、値下がりに耐えられない方にロボアドバイザーは向かないでしょう。

元本割れの可能性もある

元本保証されない商品に投資すれば、ロボアドバイザーといえども元本割れのリスクを背負います。

特に、株式など価格変動の大きい商品を含んだポートフォリオだと元本割れのリスクは高まります。

預金以上のリターンを求めるならば、相応のリスクがあることを覚悟しておきましょう。

投資経験が身につかない

投資一任型ロボアドバイザーは投資経験が身につかなくなるデメリットがあります。

投資経験や知識を身につけると自分で売買や管理ができるほか、ロボアドバイザーの運用以上に利益が出せる可能性も。

よって、投資で大きな成果を出したい、自分の判断で資産運用したいと考える方にロボアドバイザーは向いていないでしょう。

失敗しないロボアドバイザーの選び方と注意点

ロボアドバイザーを選ぶ際は5つのポイントに注意しましょう。

  • 一任型と助言型どちらを選ぶか
  • 運用手数料を比較する
  • 投資対象を比較する
  • 各社のサービスを比較する
  • 可能ならNISA対応のロボアドバイザーを検討

一任型・助言型どちらを選ぶか

ロボアドバイザーを選ぶには、まず投資一任型か投資助言型のどちらにするか考えましょう。

資産運用の配分や実際の運用をまかせたい方には、投資一任型のロボアドバイザーがオススメです。

一方、専門的なアドバイスを受けながら自分で運用したい方には、投資助言型のロボアドバイザーが適しているでしょう。

忙しくて学ぶ時間がない方は投資一任型・自分でも経験を積んでいきたい方は投資助言型と覚えておくと便利です。

運用手数料を比較する

ロボアドバイザーは手数料が高いとお話ししましたが、特に投資一任型は高く、投資助言型はやや高い傾向にあります。

例えば、WealthNaviのおまかせNISAが手数料1.1%なのに対し、松井証券の投資助言型ロボアドバイザーの「投信工房」は0.34%です。

ただし、普段忙しい方が投資一任型を検討し、手数料を見て投資助言型に変更するのはやめておきましょう。たとえ手数料が安くても運用ができなければ本末転倒です。

一度決めたロボアドバイザーのタイプはそのままに、手数料の安い信託会社を検討するのが良いでしょう。

投資対象を比較する

楽天証券の「らくらく投資」とWealthNaviの「おまかせNISA」を例に、それぞれの投資対象を見てみましょう。

らくらく投資おまかせNISA
のんびりコース日本を含む先進国債券


国内外株式・債券・金・不動産
じっくりコース先進国債券・海外先進国株式
なかなかコース債券・株式
しっかりコース先進国株式・債券
がっちりコースほぼ株式

※各社HPより筆者作成

投資対象の選定は各信託会社やETFの運用状況により変化します。

ロボアドバイザーはリスク分散・長期運用に効果のあるサービスなので、値動きの異なる金融商品を扱う信託会社の利用を検討するのが良いでしょう。

自動積み立て機能などのサービス面を比較する

各信託会社のサービスも見逃せない要素です。ここでは「自動積立機能」と「税金最適化機能」についてご紹介します。

資産形成で最も重要なのは、「長期運用・分散投資」の2つで、特に2つ目の分散当時を目的とした「自動積立機能」を搭載している信託会社は数多くあります。

自動積立機能は「ドルコスト平均法」という投資手法に基づき、定期的に同じ金額で価格変動のある金融商品を購入していく手法です。

このように、購入のタイミングをずらして長期運用する方法は、価格変動リスクを抑えて投資を続けられるメリットがあります。

金融商品購入の手間を省きたい方は「自動積立機能」が備わったロボアドバイザーを選びましょう。

次に「税金最適化機能」について解説します。

これは運用期間中に支払う税金を繰り延べ、その分を投資に回す機能です。運用益から都度税金を支払うことで運用効率が下がるのを防ぐ役割があります。

この場合、所得税を支払うタイミングは資金を引き出す時となり、その時の運用益に対して税金がかかるシステムです。

「税金最適化機能」を搭載しているWealthNaviのDeTAX(デタックス)は、税負担が4000円を超える場合に一部、または全額を翌年以降に繰り延べます。

ただし、NISA口座非対応であるほか、税負担を必ず繰り延べる訳ではない点は注意しましょう。

しかし所得税負担を軽減し、投資の効率を最大化したい方にとっては魅力的な機能です。

NISA対応かチェックする

最後に、可能であればNISA対応のロボアドバイザーを選びましょう。

NISAは一般NISAとつみたてNISAのいずれか一方が利用できます。

投資助言型でもNISA対応のロボアドバイザーがありますので、商品選びの際はNISAの有無もチェックしておきましょう。

ロボアドバイザーまとめ

今回は、ロボアドバイザーのデメリットと失敗しない選び方について解説しました。

便利な機能が備わったロボアドバイザーですが、デメリットも確認したうえで口座開設するのが最適です。

納得できるパフォーマンスが期待できるロボアドバイザーを選び、将来に備えた資産形成を目指して下さい。

以上「ロボアドバイザー5つのデメリット/失敗しない選び方と注意点も解説!」でした。

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