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ヴィーナス(Venus)とは?Binance主導プロジェクトの今後・将来性・仮想通貨XVSの役割について解説

venusとは
目次

ヴィーナス(Venus)/仮想通貨XVSの今後・将来性

通貨評価

評価基準評価(20段階)
流動性/市場要因13点
ブロックチェーンの性能17点
将来性13点
開発力15点
スキーム14点
合計72点

価格予想

XVSの価格は、執筆時現在1XVS=900円です(2022年2月時点)。

今後価格の伸び代はどのくらいあるのでしょうか?

各専門メディアが公開しているXVSの2022年~価格予想は以下の通りです。

仮想通貨XVSの
2022年~価格予想まとめ

これらの予想は、過去のXVS価格データからAIが算出したものや、専門のアナリストが立てた予想となっています。

どのメディアも上昇目線ではあるものの、2倍3倍のような大幅上昇はしないと予想しているようです。

予想は必ず当たることを保証するものではありませんので、上記の予想を参考にしつつも、最終的な投資判断はご自分で下すようにしましょう。

ヴィーナス(Venus)プロジェクトの特徴

1.プロジェクト概要

ヴィーナス(Venus)は、バイナンススマートチェーン(BSC)上に構築される分散型レンディングプラットフォームです。

海外大手取引所Binanceが提供するBinance launch poolというプロジェクトを通じて2020年にリリースされました。

ヴィーナスでできることは主に以下の3つです↓

仮想通貨XVSの
2022年~価格予想まとめ

ヴィーナスの概要

  • 仮想通貨を貸し出して利息収入を得る
  • 仮想通貨を借りる
  • ステーブルコインVAIを発行する

ヴィーナスはイーサリアムエコシステムのレンディングプラットフォームであるMakerDAOやCompoundなどをベースに作られました。

またプラットフォーム内ではvTokenと呼ばれる合成資産を作ることができます。これによりBSC上でありながらBTCやETHといった別チェーンの銘柄が擬似的に流通できる仕組みを作り上げています。

Venus公式サイト

2.開発理念

ヴィーナスはBSC上に、中央管理者へ依存せずとも機能する資金の貸借システムを構築しようとしています。

従来の貸借システムでは、お互いを信用するために第三者である仲介業者が存在しており、ここが貸借における厳密なルールを取り決める役割を担っていました。

ヴィーナスはスマートコントラクトを利用して第三者に依存しない分散型貸借システムを作り上げることで、ネットワークの利便性を向上させようとしています。

3.ターゲット市場・サービス需要

ヴィーナスは、分散型エコシステムにおける「資産を貸したい/借りたい」といった需要にフォーカスしています。

特にBTCやETHといった主要銘柄では数年単位の長期目線で投資(ガチホ)するユーザーが増加傾向にあり、ウォレットにただ寝かせておくのではなく別の用途で運用したいという需要が拡大しています。

4.開発組織/体制

ヴィーナスは、暗号資産デビットカード事業を営むスワイプ(swipe)の創業者ジョセリト・リザロンド氏によって立ち上げられました。

スワイプは暗号資産を決済手段として普及させることを目的としており、2020年にはBinanceに買収されています。

ヴィーナスの開発はそんなスワイプの開発陣が中心となって進められています。

仮想通貨XVSの役割

独自トークンであるXVSは主に次のような役割があります。

仮想通貨XVSの
2022年~価格予想まとめ

XVSトークンの役割

  • サービス利用者へのインセンティブ
  • ガバナンスへの提案作成・投票券

XVSは流動性マイニングにより採掘されており、一日の発行量のうち、借り手に35%、供給者に35%、VAIのマイナーに30%の割合で分配されます。

またガバナンスへの提案を作成するには最低30万XVSが必要となり、承認されるためにはさらに最低60万XVSを集める必要があります。

競合比較

1.既存産業との比較

資金を借りるという観点

資金を借りるという需要においては、競合となる既存サービスはないと筆者は考えています。

理由は、借り入れるものが仮想通貨だからです。

例えばヴィーナスで資金を借りるとなった場合、自分の保有している仮想通貨Aを担保にして仮想通貨BやCを借り入れる、といった形になります。

仮想通貨を担保にして仮想通貨を借りるという行為は、現状ではファーミングでより効率良く利益をあげるために利用される場合がほとんどです。 資金を借り入れるといってもこれまでにはない新たな需要になるため、既存サービスとは一概に比較することはできないと考えます。

金利収入を得るという観点

資産を貸し出して金利収入を得るという点においては、ソーシャルレンディングが競合の一つとして挙げられます。

ソーシャルレンディングとは、資金調達をしたい中小企業と投資家をマッチングするサービスです。

利回り最小利用金額
ヴィーナス
(分散型レンディング)
数%〜数百%数円〜
ソーシャルレンディング5%~12%数万円〜

ソーシャルレンディングの利回りはだいたい6%前後が相場となっており、10%を超えているものは非常に高い部類とされています。それに対してヴィーナスでは、数%~数百%の利回り銘柄が多く存在します。もちろん数百%という数字にはそれなりのリスクが伴うため、高ければ良いというものではありませんが、高利回りは多くの新規ユーザーを引き寄せるインセンティブとなるでしょう。

2.競合プロジェクトとの比較

分散型レンディングプロトコルとしての比較

ヴィーナスの競合プロジェクトとしては、イーサリアムエコシステムのCompound/AAVE/MakerDAOなどがあります。

エコシステムTVL借入ボリューム
(2021/7/14時点)
VenusBSC$2.0B977M
CompoundETH$7.6B6.1B
AAVE(V2)ETH$7.6B5.5B
MakerDAOETH$5.3B5.4B

現状レンディング市場のシェアはイーサリアム系プロトコルがほとんど独占しています。 データ分析サイトのDeBankによれば、分散型レンディングプロトコル全体の借入ボリュームは18.37Bとなっており、Compound/AAVE/MakerDAOだけで9割以上のシェアを占有していることになります。

ヴィーナス自体はBSC上ではもっとも大きなレンディングプロトコルではありますが、やはりイーサリアム系プロトコルが圧倒的な現状を見ると、シェアを広げていくのはなかなか険しい道のりになると考えられます。

分散型ステーブルコイン発行プロトコルとしての比較

この観点で見たときの主な競合は、ステーブルコインDAIを発行するMakerDAOです。

ヴィーナスとMakerDAOの違いを見てみてましょう↓

発行コイン担保資産担保比率発行枚数
(2021/7/16時点)
ヴィーナス
(BSC)
VAIヴィーナスに
供給中のアセット
200%89,996,203 VAI
(時価総額302位)
MakerDAO
(ETH)
DAI・ETH
・USDC
・BATなど
150%5,481,776,347DAI
(時価総額18位)

VAIとDAIはどちらも米ドルにペッグされたステーブルコインです。

担保は、複数の資産で形成できるようにすることで、一つの担保資産の値動きが与える影響を抑えることができます。この点でではヴィーナスの方が優れているといえます。また担保比率に関しても、ヴィーナスの方がより安全な水準を確保しようとしていると見ることができます。

しかし現状を見てみるとMakerDAOの方が発行枚数は遥かに多く、両者には60倍ほどの差があります。

ヴィーナスが2020年に発表されたプロジェクトであるのに対して、MakerDAOは2017年と非常に早い段階から存在している古参プロジェクトです。これまでに時間をかけて培ってきた膨大な担保資産や、ユーザーからの信頼感のような先行者利益を得ている点がMakerDAOの強みだといえるでしょう。

仮想通貨XVSの投機的需要について

結論から述べると、今後XVSの投機需要が増加することは十分にあり得ると考えています。

2021年前半の仮想通貨バブル時には、たった3ヶ月で約30倍も価格が上昇しました。これはMakerDAO(MKR)やAAVEといった競合銘柄と比較しても、非常に高いものです。そして5月中盤に主要銘柄が暴落を始めるとXVSもそれに呼応し、10日間ほどで80%ほど暴落しました。

ここまで投機需要が殺到した理由は定かではありませんが、要因の一つとしてBinanceというネームバリューが寄与した可能性はあるでしょう。

XVSはBinanceという大きなネームバリューは持ちながらも未だ時価総額がそこまで高くないため、資金が入ってきやすい上に価格の振れ幅が大きくなりやすいといえます。

ヴィーナス(Venus)/仮想通貨XVS まとめ

以上が、ヴィーナス(Venus)と仮想通貨XVSについての解説でした。

ヴィーナスはBSC上では最大のシェアを誇る一方で、分散型レンディング市場全体で見てみると、まだまだ小規模であることがわかります。今後はETH系の競合からいかにしてシェアを奪うかが重要になってくるでしょう。

筆者としては、リリースされて間もないのにもかかわらず、市場シェアの約5%を獲得している点はとてもポジティブに捉えており、今後が楽しみなプロジェクトであると考えています。

(ここに記載された見解は著者のものであり、必ずしもCryptoManiaの見解を反映するものではありません。すべての投資にはリスクが伴うため、意思決定の際には独自に調査を実施する必要があります。)

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