TONホルダー数が1億を突破、『ハムスターコンバット』のエアドロップが後押し
Telegramに関連するブロックチェーンネットワーク、The Open Network(TON)上のアドレス数が1億を超え、仮想通貨トンコイン(TON)の保有者数が急増した。
これは、Telegram内で人気を博している「ハムスターコンバット」をはじめとするタップ・トゥ・アーン(tap-to-earn)型ゲームの影響によるものである。
Telegramゲームの人気がTONの普及を後押し
仮想通貨分析会社CryptoQuantが今週発表したデータによると、TONを保有しているユニークアドレス数は現在1億400万件に達している。
今年の初めにはわずか400万件強だったため、急激な増加が見られる。ホルダーとは、ゼロ以上の残高を持つ仮想通貨アドレス、つまりウォレットのことである。
この急増の背景には、Telegram上で急成長しているゲームの流行がある。Telegramは、現在多くのタップ・トゥ・アーン型ゲームをホストしており、ユーザーがゲームをプレイしながらトークンを獲得できる仕組みが導入されている。
年初に登場した「Notcoin」が最初のブームを引き起こし、その後、「ハムスターコンバット」、「Catizen」、「X Empire」、「Yescoin」などのゲームが続々と登場。さらには、かつての人気モバイルゲーム「Flappy Bird」がTelegram上で仮想通貨ゲームとして復活している。
これらのゲームはTelegramのミニアプリを通じてプレイされ、多くのトークンがThe Open Network上で運営されている。ユーザーが獲得したトークンは、TONやネットワーク上の他のトークンと交換可能だ。
『ハムスターコンバット』のエアドロップがさらなる成長を促進
TONのホルダー数が1億を超えたのは、9月26日に行われた『ハムスターコンバット』のエアドロップ直後のことだ。
このタップ・トゥ・アーンゲームは、仮想通貨取引所の運営をテーマにしており、3億人以上のプレイヤーを集め、約1億2900万人にHMSTRトークンを提供した。
TelegramはTONから独立しているものの、仮想通貨はTelegramユーザー、そしてプラットフォームの開発者にも人気が高い。
Telegramでは現在、チャンネルオーナーと広告収益を共有するためにTONが使用されており、TONと連動したオフチェーン通貨「Stars」も導入されている。
TONは元々Telegram内部で開発されていたが、2020年に規制の監視を受けプロジェクトが中止された。その後、コミュニティの開発者がプロジェクトを引き継ぎ、TON関連のゲームやトークン、Telegram自体の統合による成長を見せている。
課題と展望
ただし、Telegramとの密接な関係がTONに悪影響を与えることもある。
8月には、TelegramのCEOであるパベル・デュロフ氏がフランスで逮捕され、メッセージアプリ上での違法行為に対して非協力的だとされたことで、TONの価格は急落した。
デュロフ氏とTelegramはその後、当局と協力する姿勢を示し、アプリ内で違法コンテンツの検索機能を制限する措置を取っている。
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