ミラープロトコル(Mirror Protocol)とは?仮想通貨MIRの今後やプロジェクトの概要・将来性を解説
ミラープロトコル(Mirror Protocol)/仮想通貨MIRの今後・将来性
五角チャート
評価基準 | 評価(20段階) |
---|---|
流動性/市場要因 | 10点 |
ブロックチェーンの性能 | 13点 |
将来性 | 13点 |
開発力 | 16点 |
スキーム | 12点 |
合計 | 64点 |
価格予想
MIRの価格は、執筆時現在1MIR=130円です(2022年2月時点)。
今後価格の伸びしろはどのくらいあるのでしょうか?
各専門メディアが公開しているMIRの2022年~価格予想は以下の通りです。
2022年~価格予想まとめ
- digitalcoinprice:2022年内に約180円
- priceprediction:2022年内に約230円
- tradingbeasts:2022年内に約280円
(1ドル=115円レートで換算)
これらの予想は、過去のMIR価格データからAIが算出したものや、専門のアナリストが立てた予想となっています。
どのメディアも上昇目線の予想をしています。特にTradingBeastsは一年間で2倍上昇するという興味深い予想を公開しています。
予想は必ず当たることを保証するものではありませんので、上記の予想を参考にしつつも、最終的な投資判断はご自分で下すようにしましょう。
ロードマップ
2020年第4四半期 | プライベートセールの開始 Uniswapなどの分散型取引所での ラウンドミラートークンの事前リスト |
2021年第1四半期 | 監査及び保険契約の完了 ミラープラットフォームの起動 dappsのコミュニティ投票の起動 |
2021年第2四半期 | 上場資産トークンを500ペアに拡張 グローバルGDP/インフレ率/ 金利などを追跡するマクロトークンを起動 |
2021年第3四半期 | レバレッジトレーディングの開始 ミラートークンリストの拡張 |
ミラープロトコル(Mirror Protocol)の特徴
1.プロジェクト概要
ミラープロトコルは、TerraステーブルコインやLUNAなどを使った合成資産を生成できるプロトコルです。
合成資産とは、ブロックチェーン上で発行されるデリバティブ商品のことを指します。代表的なものでいうと、AmazonやAppleの株価に連動したトークンなどがあります。
既存の株式や法定通貨などの価格データを引用し、それと連動するトークンを作り出すことで、擬似的に原資産をブロックチェーン上で取引する体験を提供します。
また、ミラープロトコルはTerraチェーン上に構築されており、Terraエコシステムと密接な関係にあります。
2.開発理念
ミラープロトコルは、既存の金融資産と仮想通貨の間にある壁を取り除こうとしています。
ミラープロトコルでは、原資産価格の元データさえ引用することができれば、実質どんなものでも合成資産として表現することが可能です。
現時点では既存の株式・法定通貨と連動するトークンなどが流通していますが、ゆくゆくはより豊富な資産を発行していくと予想されます。
3.ターゲット市場・サービス需要
ミラープロトコルは、もともと別々の市場にあった流動性を、一つの市場に集約させるポテンシャルを秘めています。
仮想通貨・株式・法定通貨などを一箇所で取引できるようになれば、いくつもの取引所を使うことなく、ミラープロトコル一つでありとあらゆる取引が完結するようになるかもしれません。
4.開発組織・体制
ミラープロトコルはTerraform Labsを中心として開発が進められています。
Terraform Labsには、スターンフォード大学出身でTerraCEOであるDO Kwon氏をはじめ、世界各国の有名大学出身メンバーが多数在籍しています。
仮想通貨MIRの役割
MIRトークンの役割は以下の通りです。
- プロジェクトの議決に参加できる
- MIRを保有することによるステーキング報酬
MIRはいわゆるガバナンストークンとしての機能を持っています。
また執筆時時点(2021年7月)では総発行枚数の約40%ほどのMIRがステーキングされており、金利収入(想定年利回り)は約25%となっています。
競合比較
1.既存産業の比較
既存産業の競合の一つとしては、株式市場があげられます。
株価にペグしたトークンを発行するわけですから、既存の株式市場とはターゲット層がある程度被るでしょう。
ミラープロトコルはDeFiの特性を生かし、参入障壁がとても低いです。また仮想通貨を担保にしてトークンを発行するため、保険があるという点では手が出しやすい一面もあるでしょう。
しかし株式トークンはあくまでも株の値動きを再現しているだけの模造品であるため、株式優待のような独自の保有インセンティブはありません。そのため、株主としての権利を求めているユーザーには不向きです。
ミラープロトコルはあくまでもトレードによるキャピタルゲインを求めるユーザーたちにメリットを享受すると考えられます。
また株式トークンは擬似的とはいえ株式と同じ値動きをしますから、規制当局に有価証券だと判断されれば、法規制の対象となる可能性も考えられます。
2.競合プロジェクトとの比較
ミラープロトコルの競合プロジェクトとしてあげられるのは、シンセティックス(synthetix)です。
シンセティックスはミラープロトコルと同じ合成資産の生成プロトコルです。
この2つの大きな違いは以下の通りです↓
シンセティックス | ミラープロトコル | |
---|---|---|
担保率 | 800% | 200%~250% |
担保通貨 | SNX | MIR,LUNA,Terra,ANCなど |
ブロックチェーン | ETH | Terra |
TVL (2021年7月7日時点) | 1.28B | 1.98B |
合成アセットの 取引量 | 44.67M | 29.34M |
シンセティックスの担保資産であるSNXは常時価格が変動するトークンです。それに対して、ミラープロコトルではステーブルコインを含めた複数の資産を担保とすることができます。この観点で見ると、前者の方が担保へのリスクは大きいといえるでしょう。
現状、TVL(プロトコルへの資金流入量を表す指標)はどちらも拮抗していますが、取引量を見てみると、シンセティックスの方が多いことがわかります。
取引量が多い要因はいくつか考えられますが、その一つとして、合成資産発行プロトコルとしての先行者利益を得ている点があげられます。
シンセティックスからシェアを奪うためには、ミラープロコトルで取引するインセンティブをさらに追加していく必要があるでしょう。
シンセティックスの概要はこちら↓
仮想通貨MIRの投機的需要について
ミラープロトコルを利用することによるインセンティブの追加のようなニュースがあれば、価格が上昇する可能性はあると考えられます。
しかし現状はBTCの値動きに影響されている面があるため、大きなニュースが出たとしてもすぐには手を出さずに、価格が動いたことを確認してからポジションを取るのが良いでしょう。
ミラープロトコル(Mirror Protocol)/仮想通貨MIR まとめ
以上が、ミラープロトコル(Mirror Protocol)と仮想通貨MIRについての解説でした。
合成資産発行プロトコルはとてもポテンシャルの高い分野であり、シンセティックスのような競合が今後も増えていくことが予想されます。その中で独自の魅力を押し出し、競争を勝ち抜いていけるのかに注目です。
(ここに記載された見解は著者のものであり、必ずしもCryptoManiaの見解を反映するものではありません。すべての投資にはリスクが伴うため、意思決定の際には独自に調査を実施する必要があります。)