仮想通貨商品に12億ドルの資金流入、イーサリアムは5週間ぶりに資金流出を回避

先週、仮想通貨関連の投資商品に12億ドル（約1,788億円）の資金が流入し、価格の回復と相まって市場に明るい兆しが見られた。ビットコイン（BTC）やその他の多くのアルトコインが価格上昇を見せている。

ビットコインへの資金流入が過去最高に

CoinSharesの週次レポートによると、仮想通貨への資金流入は3週連続でポジティブな結果を示している。

この動きは、アメリカの経済状況が主な要因であるとされている。

米連邦準備制度理事会（FRB）が今月初めに利下げを行ったことにより、リスク資産への関心が高まり、仮想通貨の運用資産は先週6.2%増加した。

特にビットコインへの投資が目立っており、先週だけで約10億ドル（約1,490億円）が流入。

これにより、月間では11億4,000万ドル（約1,701億円）、年初来では220億ドル（約3兆2,780億円）に達した。

この背景には、米国発の現物ビットコインETF（上場投資信託）の急成長がある。

「米国における投資商品のオプションが承認されたことで市場の心理が改善された。しかし、取引量は同時に増加せず、週次ベースでは3.1%の減少を記録した」とレポートは述べている。

イーサリアム、5週間ぶりに資金流入を記録

イーサリアム（ETH）はここ数週間、価格低迷と投資商品の人気低下に苦しんでいたが、先週ついに流れが変わった。

CoinSharesによると、イーサリアム関連商品には8,600万ドル（約128億円）の資金が流入し、5週間ぶりにプラスに転じた。

ただし、月間では依然として6,000万ドル（約89億円）の流出を記録している。

イーサリアム価格も同時に回復し、過去2週間で14%の上昇を見せた。

ETHは現在2,457ドル（約36万6,093円）で取引されており、24時間で0.59%の下落を記録している。

その他のアルトコインも好調、ソラナは苦戦

リップル（XRP）やカルダノ（ADA）といった他のアルトコインも資金流入を報告している。XRPは80万ドル（約1億1,920万円）、ADAは10万ドル（約1,490万円）の資金を獲得。特にXRPは、過去1ヶ月間で190万ドル（約2億8,310万円）の流入があった。

一方、ADAは月間で30万ドル（約4,470万円）の流出が続いている。

ほとんどのアルトコイン商品がプラスの結果を残す中、ソラナ（SOL）は苦戦。

SOL関連商品には480万ドル（約7億1,520万円）の流出が見られ、投資家は「イーサリアムキラー」としてのSOLへの投資を控えていることがうかがえる。

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