ヴィタリック・ブテリン氏、予測市場Polymarketを支持する理由を語る

イーサリアム（ETH）の創設者であるヴィタリック・ブテリン氏は、分散型ベッティングプラットフォーム「Polymarket」を巡る議論に対して支持を表明している。

Polymarket論争の背景とブテリン氏の見解

Polymarketはポリゴン（Polygon）をベースにしたベッティングプラットフォームで、イスラエル、ヒズボラ、ハマスの間で続いている中東の紛争に関連する「戦争市場」を提供していることから批判を受けている。

「9月にイスラエル軍がレバノンに入るか？」や「10月31日までに米国がベイルート大使館を撤退させるか？」といった市場は、地政学的な紛争の結果に対してユーザーが賭けを行うことを可能にしている。

一部のX（旧Twitter）ユーザーからは「戦争がフットボールの試合のように賭けの対象になっている」と批判されたが、Polymarketに投資しているブテリン氏はこの意見に反論し、分散型ベッティングプラットフォームの存在意義を主張している。

「Polymarketのポイントは、トレーダーの観点からはベッティングサイトだが、視聴者の観点からはニュースサイトだということだ。Twitterやインターネット上にはあらゆる人々（エリート層も含む）が紛争について有害かつ不正確な予測をしており、実際にリスクを負っている人々が、ある事象が2％の確率なのか50％の確率なのかを判断することができるのは、冷静さを保つのに役立つ重要な機能である。

これは『悪いことが起きることでお金を稼ぐ』のではなく、言論に対して責任が伴う環境を作るためのものだ（不当な恐怖心のあおりや不当な安心感も罰せられる）。それが政府や企業の検閲に頼らない形で行われるという点に意味がある。」

I support these existing. The point of polymarket is that from the perspective of traders it's a betting site, but from the perspective of viewers it's a news site. There's all kinds of people (incl elites) on twitter and the internet making harmful and inaccurate predictions…

— vitalik.eth (@VitalikButerin) October 1, 2024

賭け市場が他のイベントに影響を及ぼす可能性

その後、分散型オラクルネットワーク「チェーンリンク（Chainlink）」のコミュニティ連絡担当であるザック・リンズ氏は、大規模な賭けが実際の出来事に影響を与える可能性を指摘した。

これに対してブテリン氏はその懸念を認めたが、Polymarketが現在そのような規模には程遠いと反論した。

また、戦争を助長するような事態を防ぐために規模に基づくソフトキャップの導入を提案している。

「最大規模に近づくにつれて手数料を増やし、その手数料収入の100%を社会的に価値のある、しかし「有機的な」取引量が非常に少ない市場の補助に使用するのはどうだろうか」とブテリン氏は提案している。

Polymarketの主張

Polymarket自身は、中東関連の市場の目的について「最も重要な社会的出来事に対して正確で偏りのない予測を作成するために、群衆の知恵を活用する」ことであると主張している。

「こういったことが特に重要なのは、今日のような胸が痛む時期だ。攻撃の影響を受けている人々と直接話し合ったところ、多くの質問があり、予測市場が彼らにテレビニュースやTwitterでは得られない答えを提供できると感じた。」

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