ビットコインETF、わずか10ヶ月で200億ドルの大台を突破
2024年1月に承認されたビットコインの上場投資信託(ETF)が、他のETF製品を凌ぐ活発な取引を見せ、10か月で200億ドル(約2兆9,800億円)を超える資金流入を達成した。
グレースケールからの資金流出を上回るETFの成長
Farside Investorsのデータによると、ビットコインETF全体の純資金流入は202億ドル(約3兆80億円)に達した。
これは、グレースケールのGBTCから200億ドル(約2兆9,800億円)の資金が流出したことも含まれている。
ETFの資金フローは、ファンドのパフォーマンスを示す指標であり、どれだけの資金が製品に出入りしているかを測定するものだ。
1月のGBTCからETFへの転換に伴い、投資家はより安価なETFへの移行を求めて資金を移動させたが、現在は再びETFへの資金流入が加速している。
ブラックロックが主導するビットコインETFの成功
現在取引されている10のビットコインETFの中で、ブラックロックの「iShares Bitcoin Trust」が最大の資金流入を記録し、224億ドル(約3兆3,376億円)以上を集めたと報告されている。
BloombergのETFアナリスト、エリック・バルチュナス氏は、X(旧Twitter)で「金のETFが同じ流入額に達するのに5年かかったが、ビットコインETFはわずか10か月で達成した」と述べた。
Bitcoin ETFs have crossed $20b in total net flows (the most imp number, most difficult metric to grow in ETF world) for first time after huge week of $1.5b. For context, it took gold ETFs about 5yrs to reach same number. Total assets now $65b, also a high water mark. pic.twitter.com/edldEimfqd
— Eric Balchunas (@EricBalchunas) October 17, 2024
ETFがもたらす仮想通貨への新たなアクセス
ETFは、金や外国通貨、テクノロジー株、そしてビットコインなど、基礎となる資産の価格に連動するシェアを購入できる投資手段だ。
米証券取引委員会(SEC)は、10年にわたる否決を経て、2024年1月に10の現物ビットコインETFを承認した。
この承認により、これまで慎重だった投資家や機関が、証券口座を通じてビットコインにアクセスできるようになり、ブラックロックやグレースケール、フィデリティといった大手資産運用会社がコインの保管や売買を管理している。
中央銀行による金利引き下げが先月発表され、投資家のリスク資産への意欲が回復したことも、ビットコインETFへの資金流入を後押ししている。
ビットコインの価格上昇と将来の見通し
CoinGeckoのデータによると、ビットコインの価格は67,373ドル(約1,003万円)に達し、過去7日間で約11%の上昇を見せている。
ETFの承認から2か月後には、ビットコインは73,737ドル(約1,099万円)の史上最高値を記録していた。
バルチュナス氏は、今年ビットコインが市場の不安定な状況を経験する中、ETFの存在がその価値を支える重要な要因であったと指摘している。
「もし米国の証券取引所で取引されるこれらの新しい投資商品がなければ、ビットコインの価値維持は難しかっただろう」と述べた。
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